主治医の意見書って知っていますか?
主治医の意見書って知っていますか?
皆さんは要介護認定のしくみをご存じですか?
もう何度も受けているから知っているという方もいらっしゃるでしょう。
要介護認定は、市町村役場の介護保険の係の窓口で申請します
要介護認定を受ける時に、主治医の意見書が必要なことは知っていますか?
お住まいの市町村によって、認定をうける人が直接、主治医のいる病院やクリニックに
提出して書いて貰う場合と、市町村から直接、主治医に郵送される場合があるので
どんなものなのか見たことない人も多いと思います。
下手な字を読むのが得意な、ケアマネカウンセラーの吉田和枝です。
ケアマネジャーは、ケアプランを立てるときに、市役所に申請して主治医の意見書の
写しをもらい参考にします。(契約時に利用者からは同意をとっています)
私は看護師をしていた頃から思っていましたが、医師は字の下手な人が多いです。
お忙しいから省略して書かれるのでしょうが、英語?と思えるような時もあります。
最近は、電子カルテの普及により、パソコンで書かれる医師も多くなりましたが、
それでもまだ、半分くらいの医師は手書きで書いています。
私は、自分も字が上手なほうじゃないので、難解な医師の指示書を読み当てる才能がありました。
(そんな才能あるんかい?(‘◇’)ゞ)
要介護認定は、市役所の調査員や、委託されたケアマネジャーが調査した調査票と、
主治医の意見書をパソコンに入力して出た一次判定を元に、
認定調査の特記事項という説明文、主治医の意見書の内容を照らし合わせて、
一次判定が妥当かどうか審査する二次判定があります。
二次判定は、市町村主催の介護認定審査会で行なわれます。
その中で、主治医の意見書は、とても影響があります。
例えば、末期がんの患者さんは、病状が安定しているときは普通の生活をしています。
倦怠感や、食欲がなくなるので体力は低下しますが、
精神的にしっかりしている人が多いので、気力を振り絞って
ふらつきながらもトイレに行きます。
でも、介護保険の認定が出るまでの1ヶ月で、容態が急に悪くなり、寝たきりになる
ことも少なくありません。
中には、認定が降りる前に、逝去されてしまう方もいます。
末期がんの方の、一次判定は、要支援という軽い結果になりがちです。
要支援の場合は、管轄は市町村や地域包括支援センター(※)
のケアマネジャーが担当します。
要介護1以上は、居宅介護支援事業所。
私のような自宅を訪問するケアマネジャーが担当します。
もし、要介護認定の結果が出る前に、亡くなってしまったら・・・
亡くなった後に、どちらかと契約を結ぶことになります。
本人が亡くなってから契約を結ぶのは、事務手続きとはいえ、とても切ないですよね。
最近は、主治医の意見書に末期がんであることが記載されていれば、
認定審査会を早めに組んでくれたり、あえて要支援という結果をつけない
市町村もでてきています。
ケアマネジャーは、一次判定を確認した後に、仮のケアプランでサービスを導入します。
以前、末期がんだから当然、介護ででるだろうと過信して契約しサービス導入。
亡くなった後に出た認定結果が、な・な・なんと要支援・・・
あわてて、地域包括支援センターに事情を話して契約に一緒に行ったことがあり、
それからは、必ず確認することにしました。
後で書類を取り寄せて分かったことですが、文章ではしっかり末期がんと
書いていましたが、診断名に末期と入っていなかったので、
見落とされたらしいということでした。
(先生!診断名に、ちゃんと書いてくださいね。( ノД`)シクシク…)
※地域包括支援センター…高齢者を支える「総合相談窓口」、 要支援認定を受けた高齢者に対する
介護予防ケアプランの作成の役割も担う。
それと、主治医の意見書には、あまり認知症の内容が書かれていないことが
多いです。
それは、受診したときに本人がそばにいるから、家族がその状況を伝えられない
ことが原因の一つと考えられますよね。
そういう時は、本人を先に外にでてもらって、家族が主治医に伝えると
いいと思います。
認知症は自宅での様子が大事なので、しっかり主治医に伝えましょう!
主治医の意見書に認知症という病名が記載されると
要支援という軽い結果は出ません。
総合病院の主治医はたくさんの数の意見書を書きます。
開業医に比べると内容が自分の診療内容のみが多いです。
認知症の人は、認知症の専門の先生に、
主治医の意見書を書いてもらうタイミングで、
受診することをお勧めします。
受診する理由がわからないと、本人は嫌がるので
1年に1度の健康診断という優しい嘘で傷つけないようにね。
